先に結論
財布だけなら自炊。平日の再現性まで入れると、答えは一つではない
今回の条件では、夕食7回の食材・食事代は自炊が最安です。ただし買い物から片付けまで含めると、 宅食との差は週207分。安さと自由時間は、同じ順位になりませんでした。
月曜 19:42、駅の改札
今週は、夕食を『安い順』ではなく『疲れても選べる順』で見てみる
月曜は自炊できても、水曜の自分は別人のように疲れている。そこで 4つの食べ方を月曜から日曜まで交互に使う一週間を組みました。実測体験談ではなく、条件をそろえた比較モデルです。
この記事でわかること
先にルールを公開
値段の違う夕食を、どうやって同じ土俵に置く?
料理の量、地域、店、送料で価格は変わります。そこでこの記事では「一人分の夕食を7回用意する」と決め、 次の金額と時間を比較用の仮定として置きました。 実際の商品価格や全員の平均を示す数字ではありません。
| 食べ方 | 1食の仮定 | 夕食7回 | 準備・移動等/週 | 疲れた日 |
|---|---|---|---|---|
| 自炊 | 500円 | 3,500円 | 約270分 | △ |
| スーパーの惣菜・市販食 | 700円 | 4,900円 | 約126分 | ○ |
| 外食 | 1,300円 | 9,100円 | 約245分 | ○ |
| 宅食 | 900円 | 6,300円 | 約63分 | ◎ |
月曜から日曜まで
一週間の夕食は、数字より先に予定が崩れる
自炊
まだ元気。野菜を切り、二食分を作った。『今週はいける』と思う。
自炊
昨日の残りを温める。月曜の30分が、火曜の10分を買ってくれた。
スーパーの惣菜
20時を過ぎた。売り場で主菜だけ選び、ご飯は家の冷凍ストック。全部を買わないのが中間案。
宅食
会議が長引く。冷蔵庫に届いているので、献立を検索する0分から食事が始まる。
外食
節約失敗の日ではない。友人と会うと先に決めていたので、今日は食費より時間を楽しむ。
自炊
時間がある日に鍋。食材を使い切れるなら、自炊の安さがいちばん素直に出る。
惣菜+冷凍ストック
明日の自分を助けたい。でも作り置きで休日を埋めたくない。半分だけ買う。
現実の一週間では、4方式をきれいに7日ずつ試すことはありません。大切なのは、食べ方を固定せず、疲労と予定に合わせて役割を分けることです。
比較1:お金
7食なら、自炊と外食の試算差は5,600円
自炊
週 3,500円
安くしやすいが、買った食材を使い切る前提
スーパーの惣菜・市販食
週 4,900円
帰宅動線に店があれば強い。追加買いには注意
外食
週 9,100円
献立も片付けも不要。混雑と移動で時間がぶれる
宅食
週 6,300円
届いていれば再現しやすい。送料・注文単位は要確認
算式:各方式の仮定した1食単価×7回。調味料、光熱費、交通費、配送料、割引、食材廃棄は含めていません。 そのため実際の差額ではなく、条件をそろえた参考試算です。
思い込みを外す
『自炊なら必ず500円』ではない
一人分だけ買えない食材や、使い切れなかった野菜もあります。逆に、まとめ調理や冷凍を使えば1食500円を下回ることもあります。 自炊費はレシートの合計ではなく、実際に食べた回数で割ると見え方が変わります。
比較2:時間
自炊の週270分は、宅食なら週63分という試算
差は週207分、約3時間27分です。 この時間差を「宅食は高いから損」と切り捨てるか、「平日の自由時間を買える」と考えるかで結論は変わります。
自炊
約270分
買い物60分+調理20分+片付け10分を7回
スーパーの惣菜・市販食
約126分
買い物15分+片付け3分を7回
外食
約245分
移動・注文・待ち時間を合わせて35分×7回
宅食
約63分
受取済みとして温め6分+片付け3分を7回
準備・移動等の時間差をどう使う?
あなたは安さと時間、どちらを買いたい?
今月はお金を残したい
休日にまとめて仕込み、自炊の時間を圧縮する。
平日の余白を残したい
宅食や惣菜を置き、判断と片付けを減らす。
条件を動かす
送料、食品ロス、まとめ調理で順位はどこまで変わる?
一食単価だけの表は、生活の摩擦を隠します。そこで、先ほどの金額へ起こりやすい条件を一つずつ加えます。 これは特定の店やサービスの実績ではなく、逆転条件を探すための試算例です。
自炊で食材を週700円分余らせる
週3,500円 → 4,200円
惣菜との差は700円まで縮む
自炊を3食ずつまとめて作る
準備・片付け等を週270分 → 約150分
価格の強さを残しながら時間差を縮められる
惣菜で飲み物を週3回追加する
180円×3回で週540円増
本体価格より、ついで買いが順位を動かす
宅食の配送関連費を週900円と置く
週6,300円 → 7,200円
届く食数で割った総額を確認する必要がある
外食を交流目的の2回だけにする
5回を別方式へ振り分け
楽しみを削らず、日常の外食だけ減らせる
700円、180円、900円はいずれも説明用のモデル値です。実際にはレシート、廃棄した食品、配送料を使って置き換えてください。 「平均で一番安い」より、自分の条件を一つ足しても崩れない方式の方が、翌週も再現しやすくなります。
比較3:疲れた日の再現性
木曜21時に同じ選択ができるか
日曜の午後に立てた完璧な献立も、木曜21時には別のルールで動きます。 再現性を見るときは「元気ならできる」ではなく、疲れていても準備なしで選べるかを確認します。
食材ロス
予定変更で自炊できない日が続いても、買った物を使い切れるか
保存スペース
まとめ調理や宅食を置ける冷蔵・冷凍スペースがあるか
台所の制約
作業台、コンロ、洗い物を置く場所が日常的に使いやすいか
当日の確実性
帰宅が遅れても、その夕食を実際に食べられるか
冷蔵庫が空
自炊は、食材がある日だけ強い
買い物から必要なら、疲れた日のハードルは一気に上がります。
冷蔵庫に一食
宅食は、届いている日に強い
注文済みであることが条件ですが、疲労による価格の跳ね上がりを抑えやすくなります。
惣菜は帰宅動線に店があれば頼りになります。ただし空腹で売り場を歩くと、飲み物やデザートまで増えやすい点には注意。 外食は最も高い試算ですが、会食や気分転換という目的まで含む日は、価格だけで評価しない方が自然です。
実測データとの距離
有職者ランチ調査でも、食べ方で予算は違う
2026年の有職者ランチ調査では、自炊・家族等が作った食事は平均439円、市販食は648円、外食は1,338円、デリバリーは1,472円でした。
これは3大都市圏の有職者を対象にしたランチ予算であり、この記事の夕食試算とは対象も条件も違います。 ただ、食べ方によって予算差があることを確認する参考にはなります。
調査内の予算差
1,033円
デリバリー平均と自炊・家族等が作った食事の平均との差。同じ商品の価格差ではありません。
メシ算のおすすめ
勝者を一つ選ばない。「四人の当番表」にする
自炊、惣菜、外食、宅食を競わせるより、役割を与える方が実生活では使いやすくなります。
自炊
時間と食材がある日の節約担当
惣菜・市販食
予定が少し崩れた日の中継ぎ担当
宅食
残業が読める週の守備担当
外食
人と会う日、気分を変えたい日の楽しみ担当
今週の実験
来週は『木曜の夕食』だけ先に決める
一週間すべてを改善しなくて構いません。いちばん疲れやすい曜日を一つ選び、冷凍した自炊、買う惣菜、宅食のどれを置くか決めます。 レシートと所要時間を一回だけメモすれば、自分専用の比較データが始まります。
疲れた日に選択肢が消える仕組みをもう少し掘り下げたい場合は、一人暮らしの食費が高くなる原因も参考になります。平日と休日で予算を分けたい場合は、社会人の一週間の食費で組み合わせ方を確認できます。 宅食を何回使うと割に合うかは宅食を毎日・週2回・使わない場合の比較、宅食とミールキットの違いは一人暮らし向けの時短食比較で掘り下げています。
比較表から、候補を二つに絞る
まず帰宅時刻、家の在庫、使える台所を確認します。食材と30分がある夜なら自炊、帰路で店へ寄れる夜なら惣菜、受け取った食事がある夜なら宅食、人と会う予定なら外食が候補です。価格だけで四方式の順位を固定せず、実際に選べる二つの総額と準備・待ち時間を比べます。
二つを一回ずつ使ったら、追加した飲み物や主食、残った量も記録します。冷凍食品を加えて考えたい人は冷凍食品と自炊の平常週・残業週比較へ。総合比較で候補を選んだ後は、特に迷った二者の条件へ進むと判断しやすくなります。
コンビニとスーパーの、寄り道・追加品・食品ロスの違いを確認します。
宅食が候補に残った人は、毎日・週2回・使わない場合へ進みます。
まとめ:一番安い食べ方より、一週間を完走できる組み合わせ
・今回の参考試算では、夕食7回の食事代は自炊が最安
・買い物、調理、片付けを含む時間は宅食が最短
・惣菜は自炊と外食の間を埋める中継ぎになる
・外食は価格だけでなく、人との時間や気分転換も含めて判断する
・疲れた日の再現性は、家に選択肢があるかで変わる
食べ方比較のゴールは、最強の一つを決めることではありません。月曜の自分と木曜の自分、その両方が困らない当番表を作ることです。
