CASE 07 / 冷蔵庫内失踪事件
半額シールは無罪。真犯人は、見えなくなった豆腐だった
火曜の夜。「豆腐がなかったはず」と買い足した翌朝、ヨーグルトの後ろから未開封の一丁が出てきました。88円は小さい。でも、この小さな重複が葉物、調味料、惣菜へ広がると、月末のレシートは静かに太ります。
国内の食品ロス
464万トン
2023年度推計
家庭からの食品ロス
233万トン
事業系231万トン
7日モデルの改善
578円
全国平均ではなく試算例
この記事でわかること
- ✓捨てた日より買った日を見る
- ✓空席のある献立が在庫を救う
- ✓節約額は廃棄と重複を分けて数える
金額で先に答える
このモデルでは週578円、月換算で約2,505円の差
対策前は食べた食材・惣菜4,860円、重複して買い廃棄した食品198円、それ以外の廃棄420円で合計5,478円。対策後は食べた分4,860円、廃棄40円で4,900円です。期首・期末の在庫額は前後で同額とし、差は198円+380円=578円。惣菜620円は食べた分4,860円の内数です。在庫食へ置き換えても同額の原価を使う仮定なので、620円をさらに節約額へ加えません。
実際に食べた食材・食事
対策前 4,860円
対策後 4,860円
重複購入後に廃棄
対策前 198円
対策後 0円
食べ切れなかった分
対策前 420円
対策後 40円
一週間の合計
対策前 5,478円
対策後 4,900円
※説明用の比較例です。月換算は週578円×52週÷12か月。毎週同額が減る保証や、一人暮らしの平均節約額ではありません。まず自分が実際に捨てた金額で置き換えてください。
7日間の捜査記録
捨てた日ではなく、買った日に事件は始まっていた
DAY 1
冷蔵庫を開ける
奥から豆腐と葉物を発見。金額を付け、今週の救済対象にする
調査開始
DAY 2
食べ切り席を作る
豆腐をみそ汁、葉物を卵炒めへ。予定していた惣菜を買わない
同額の在庫食へ
DAY 3
買う前に写真を見る
店頭で2個目の納豆を戻す。安売りでも重複は買わない
198円回避
DAY 4
予定を一食空ける
保存状態と表示を確認し、食べられる食材をチャーハンと汁物へ。廃棄予定420円のうち380円分を救う
380円救済
DAY 5
捨てた理由を書く
薬味40円分を廃棄。理由は『少量を使う予定がなかった』
40円損失
DAY 6
買った日に小分け
肉を一食分ずつ冷凍。未来の自分へ大袋のまま渡さない
0円
DAY 7
残量を会計する
残った食材は翌週の献立へ。重複廃棄198円+廃棄改善380円を集計
週578円改善
四日目、献立に一つ空席があったから、残り物チャーハンが「妥協」ではなく予定どおりの夕食になりました。食品ロスを減らす人は、予定を完璧に埋める人ではなく、予定変更を先に一食分だけ買っている人です。
冷蔵庫の現場保存
収納用品より先に、三つの席を決める
今夜の席
開封済み、期限が近い物。目線の高さに置く
今週の席
次の3食で使う物。献立と一対一で対応させる
来週の席
冷凍できる予備。日付を書き、増えたら買い足さない
消費者庁は冷蔵庫の収納量を7割以下にする工夫を紹介しています。大切なのは空間そのものより、奥まで見渡せること。新しいケースを買う前に、空いた保存容器や小皿で「今夜の席」を作れば始められます。
真犯人はどれ?
食品ロスを3タイプに分けると、対策は一つで済む
見失い型
原因:奥へ追いやり、同じ物をもう一度買う
一手:食べ切り席を目線の高さに一つ作る
買い過ぎ型
原因:安さや大容量を理由に予定外を足す
一手:買う前に庫内写真と次の3食を確認する
先送り型
原因:切る・分けるのが面倒で傷ませる
一手:購入日に一食分へ分け、使わない分を冷凍する
再発防止
来週は「何円得したか」より、二つの件数を見る
記録するのは、捨てた件数と、家にあるのに買った件数だけ。ゼロにする必要はありません。先週3件、今週1件なら仕組みは効いています。金額はレシートか購入履歴で分かる範囲だけ足し、推測で大きく見せません。
買い物量から直したい人は週1回まとめ買いの7日設計、料理を増やさず支出を止めたい人は自炊しない食費節約、月1万円の削減手順は食費を月1万円減らすモデルへ進めます。
今週の実験
今夜、冷蔵庫に『食べ切り席』を一つだけ作る
期限が近い物を集め、明日の一食をそこから決めます。収納用品は不要です。明日の夜、食べ切れた金額と捨てた金額を一行だけ記録すれば、ケースファイルの一日目が終わります。
